セラミック治療について
[2025年09月27日]
◯セラミック治療とは
歯科でのセラミック治療は、虫歯や欠けた歯を補うときに、セラミック(陶材)という素材を用いた被せ物(クラウン)や詰め物(インレー)を入れる治療です。見た目が天然の歯に近く、金属を使わないため金属アレルギーの心配も少ないのが特徴です。
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メリット
・審美性が高い
天然歯に近い透明感があり、色合わせも可能。
・変色しにくい
プラスチック製のレジンに比べて、経年による黄ばみが起きにくい。
・生体親和性が高い
歯ぐきに優しく、金属アレルギーのリスクがない。
・耐久性
適切に噛み合わせを調整すれば、長期間使える。
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デメリット
・費用が高い
保険適用外が多く、1本数万円〜十数万円かかることがある。
・割れやすい場合がある
強い衝撃や歯ぎしりで欠けたり割れたりすることがある。
・保険が効かない
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種類
・オールセラミック
すべてセラミック製で、もっとも自然な見た目。
・ジルコニアセラミック
強度が高く、奥歯にも使いやすい。
・メタルボンド
内側に金属、外側にセラミックを焼き付けたタイプで強度と審美性を両立。
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費用の目安
・詰め物(インレー):4万〜8万円程度
・被せ物(クラウン):9万〜18万円程度
※歯科医院や地域によって差があります。
◯セラミック冠は、装着したあとどれだけ日常のケアを丁寧にできるかで寿命が大きく変わります。長持ちさせるためのポイントを整理します。
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🪥 毎日のセルフケア
1.丁寧な歯みがき
・セラミック自体はむし歯になりませんが、境目の歯や歯ぐきはむし歯・歯周病のリスクがあります。
・歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシを使って境目を清掃することが大切です。
2.研磨剤入りの歯磨き粉を避ける
・研磨力が強い歯磨き粉は、セラミックやCAD/CAM冠の表面を傷つけ、ツヤが失われたり汚れが付きやすくなります。
・できれば「低研磨・フッ素配合」の歯磨き粉を選びましょう。
3.フッ素の活用
・フッ素は冠の周囲の天然歯をむし歯から守ります。
• フッ素ジェルや洗口液も有効です。
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🍽️ 食習慣で気をつけること
・硬い食べ物をかじるときは注意(氷、硬い飴、骨つき肉など)。セラミックは金属よりも割れやすい。
・着色しやすい飲食物を控える(コーヒー、紅茶、赤ワインなど)。オールセラミックは着色しにくいですが、CAD/CAM冠は変色しやすいです。
・だらだら食べを避ける → 冠の周囲の歯がむし歯になりにくくなる。
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😬 噛み合わせ・習慣への注意
・歯ぎしり・食いしばりはセラミックが割れる大きな原因。
→ 就寝時に**マウスピース(ナイトガード)**を使うと安心です。
・爪噛み、ペン噛みなどのクセも避けましょう。
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🦷 歯科医院でのプロケア
・定期検診(3〜6か月ごと)で噛み合わせ・冠の状態をチェック。
・歯科衛生士によるプロのクリーニングで着色・歯石を除去。
・必要に応じてフッ素塗布やシーラントで周囲の歯を強化。
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まとめ
・セラミックは「むし歯にならない」けれど、周囲の歯と歯ぐきが守られてこそ長持ちします。
・セルフケア+歯科医院での定期的チェックの両立が大切です。