コラム

Column

湯島なかがみ歯科のダイレクトボンディング

[2023年07月26日]

ダイレクトボンディングは、歯科治療における一つの手法です。この技術は、歯科医師が歯の表面にコンポジットレジン(合成樹脂)を直接塗布して、歯の形や色を改善する方法です。

ダイレクトボンディングは、一般的には歯のエナメル質や象牙質にコンポジットレジンを接着させることにより行われます。この技術は、虫歯の修復や歯の欠損部の補修、歯の色調整、歯の形状の修正などに広く用いられています。特に、歯の表面に直接レジンを塗布できるため、短時間で治療が行えることが特徴です。

ダイレクトボンディングの手順は、以下のようになります。

1. 患者の診断と計画:歯科医師は、患者の歯の状態を評価し、治療計画を立てます。歯の欠損箇所や形状、色調整などの治療目標を決定します。

2. 歯の表面の準備:ダイレクトボンディングの前に、歯の表面を適切に準備する必要があります。欠損した部分を削除し、表面を洗浄して歯の組織を健康な状態に整えます。

3. ボンディングエージェントの塗布:歯の表面には、コンポジットレジンがしっかりと接着するための特別な接着剤(ボンディングエージェント)を塗布します。このステップは、レジンと歯の結合を強化し、長期間の耐久性を確保するために重要です。

4. コンポジットレジンの塗布:ボンディングエージェントが歯に適切に付着したら、歯科医師はコンポジットレジンを歯の表面に塗布していきます。レジンは柔らかい状態で始めに塗布され、その後適切な形状に整えられます。

5. 形状の調整:歯科医師は、塗布されたレジンを適切な形状に整えます。歯の自然な咬合や噛み合わせに合わせるために、慎重な調整が行われます。

6. レジンの硬化:形状が整えられたら、歯科医師は特殊な光を照射してコンポジットレジンを硬化させます。硬化により、レジンは堅固な状態に変化し、歯との結合が強化されます。

7. 仕上げ:硬化したレジンの表面を整え、自然な光沢を出すために仕上げが行われます。歯科医師は必要に応じてさらなる微調整を行い、治療を完了させます。

ダイレクトボンディングは、インビジブルブレースやエナメル質除去を伴わない歯の治療において、多くの利点をもたらしています。短時間で治療が行えるため、患者は一般的に通院回数を減らすことができます。ダイレクトボンディングの利点として挙げられます。

ただし、ダイレクトボンディングは寿命が限られており、他の治療法に比べて耐久性がやや劣る場合もあります。レジンは時間とともに変色したり割れたりすることがあるため、適切なケアや定期的なメンテナンスが重要です。

総じて、ダイレクトボンディングは歯科治療の重要な手法の一つであり、適切な候補者に対して美しい笑顔と機能的な咬合を取り戻すための有益な方法として広く利用されています。しかし、治療を受ける前に歯科医師との相談が必要であり、個々のケースに応じた最適な治療法を選択することが重要です。

当院では基本的に一部被せのインレー、アンレーの場合は大体ダイレクトボンディングで治療することが多いです。ご希望や咬合、唾液のリスクがある場合はインレー等を使います。

湯島なかがみ歯科 削らない虫歯治療
中上孝仁

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